朝なのでバタバタしつつ流し見の状態だったのだけど、それでも印象深かったのは、彼女が小学校講師をしていた時、被爆講話を聞きたくないと思った人(正確ではないかもだけど、そんな感じの問いだったと思う)と、手をあげさせてみたらかなりの生徒が手をあげたというくだり。
この言葉の前後を私は見れてはいないのだけど、とても共感したというか。
今の子供たちだけでなく大人も含め、共感できる導入がないと、ただ怖い悲しい話を聞かされている、自分とは関係ない世界線の物語を聞かされているという感覚になる人は少なくないと思ってたし。
その答えの一つは、これなんだろうなって思ってた。
映画「この世界の片隅に」は、主人公とその周囲の日常を丁寧に丁寧に重ねてつむいだ作品で、戦争にフォーカスした映画ではない。あくまで彼女たちの日常やアオハルを描いた物語で、個人的な印象としては、その彼女たちの日常に戦争があったから描かれているといった、あくまで自然で気負いのない感じ。
これまで見続けてきた色々な戦争映画やドラマに比べて、戦争ダメ絶対の圧がない、けれど場面場面、登場人物の誰かしらに共感し、自然と戦争や原爆への反発を胸に抱く。伝わるのよな。いろいろ。
原作を初めて読んだ時もそうだった。
今ドラマもやってるけど、あれもテレビ視聴者層向けにあの手この手で入り込んでもらえるような演出が考えられていると思うし、先日放送されたドラマ「夕凪の街 桜の国 2018」も、今の世代への共感、共通性を考慮した、伝え方を模索している感じがあった。
話を戻して。
特集の松永さんの事を知りたかったので、ググったら、沢山のニュース記事がヒットした。
「苦手だった原爆の話「自分ごと」に 被爆者の人生を執筆」という記事で、「必要なのは、戦時中もあったありふれた日々や現代人と変わらない感情に触れること。共通点が見つからないと、戦争を『自分ごと』と受け止めるのは難しいのかもしれない」というくだりに、とても共感した。
そして今夜ラジオ第一で午後9:05〜9:55に、
長崎原爆の日ラジオ特集
「平和を願い バトンをつなぐ 〜若者がたどる被爆者の人生〜」
という番組が放送されるみたい。松永さんの特集らしい。
この時間はちょっと聞けそうにないんだけど、らじるらじるの聞き逃しサービスで訊けるっぽいのでそっちで聞こうと思う。
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